EPOS2 vs EPOS4(互換性に関して)
単なる回転数制御やトルク制御よりも高度な要求には、複雑な軌道を含む位置決めプロセスの繰り返しが必要になるため、位置制御ユニットが使用されます。 EPOS2とEPOS4 (Easy Positioning System) は、DCモータおよびECモータ用のモジュラー式製造ラインです。
EPOS2とEPOS4の互換性を検証してみましょう。
- コネクタ・寸法・取付け
EPOS4は、コンパクト設計です。EPOS2がEPOS4に置き換えられた場合、寸法と取り付けは異なりますので調整が必要です。
EPOS4は、すべての製品群に同じ数の I/O およびエンコーダ機能を備えております。
EPOS2とは一部異なるコネクタが使用されているので、EPOS4では別のケーブルを準備する必要がある場合があります。 詳細はハードウエアリファレンスをご確認ください。 - EPOS2 objects 0x2000 … 0x2FFF
EPOS2のオブジェクト0x2000 … 0x2FFFは、maxon独自に設定したオブジェクトのため、EtherCATに対応するEPOS4では異なります。 これらのオブジェクトは、EPOS4では基本的にはオブジェクト0x2000…. 0x2FFF or 0x3000 …. 0x3FFFに移行されています。 同じ機能を持つオブジェクトが存在するか確認が必要です。 EPOS2 Firmware SpecificationおよびEPOS4 Firmware Specificationで確認することができます。ただ、名前や機能について異なる場合がございます。 - 運転モード
EPOS2の動作モード”Position Mode”, “Velocity Mode”, “Current Mode”は、EPOS4には存在しません。 その代わりに類似のモードに置き換えられました。”CSP – Cyclic Synchronous Position”, “CSV – Cyclic Syn-chronous Velocity”, “CST – Cyclic Synchronous Torque” モードです。 特にEPOS2 _Current ModeとEPOS4_ CST – Cyclic Synchronous Torqueモードは指令値が異なります。 EPOS4_ CST – Cyclic Synchronous Torqueモードは、電流ではなくトルク値を指令します。 また、EPOS2の”IPM – Interpolated Position Mode”, “Master Encoder Mode”, “Step-/Direction Mode”は、 現在EPOS4にはございません。 “Homing Mode”, “Profile Position Mode” , “Profile Velocity Mode”に関してはEPOS2とEPOS4は同じです。 詳細は、EPOS4のFirmware Specification(Chapter3 Operating Modes), Application Note (Chapter 5 Device Programing) をご確認ください。 - RS232 プロトコル
EPOS2とEPOS4は、異なるRS232 プロトコルを使用しています。 詳細は以下の資料をご確認ください。 EPOS4 Communication Guide (Chapter2 USB & RS232 communication) EPOS4 Application Note (Chafter3 Comparison of maxon Serial Protocols for RS232) - EPOS2 ライブラリ
EPOS2用のサードパーティライブラリは、EPOS4では機能しない可能性がございます。 maxonのEPOS Command libraryは、EPOS2, EPOS4の使用可能です。
※異なる動作モードに関しては制限があります。
詳細は、EPOS Command Library (Chapter “Appendix A – Hardware vs. Functions”)をご確認ください。 - 制御とパラメータ
EPOS2からEPOS4に置き換えた場合、もう一度チューニング等によるパラメータの設定が必要です。 制御パラメータは、EPOS2オブジェクト0x60F6, 0x60F9, 0x60FB からEPOS4 オブジェクト 0x30A0, 0x30A1, 0x30A2 及び 0x30A3 に置き換えられました。 詳細は以下の資料をご確認ください。
EPOS4 Application Notes (Chapter2 Controller Architecture) EPOS4 Firmware Specifications (“Current control parameter set”, “Position control parameter set”, “Velocity control parameter set”, “Velocity observer parameter set”)
新しくデザインされる場合は、初めからEPOS4のご使用を推奨いたします。
EPOSの製品情報はこちらでもご確認いただけます。
(弊社のコーポレートサイトが開きます。)
(KASA)