1. HOME
  2. ユーザーレポート
  3. ジャパンマイコンカーラリー2020 大会運営 福岡県立戸畑工業高等学校 

REPORT

ユーザーレポート

ジャパンマイコンカーラリー2020 大会運営 福岡県立戸畑工業高等学校 

福岡県立戸畑工業高等学校マシン
マイコンカーラリー(Micom Car Rally : MCR)とは、ロボット競技大会の一つであり、マイクロコンピュータ(Micro computer、略してマイコン)を搭載したロボット(模型自動車)が、コースを自律制御(ロボット自ら動く方式)で走りタイムを競う競技です。
2020年1月の全国大会は、福岡県北九州市の西日本総合展示場で開催され、県内の学校の教師や生徒の皆さんも大会運営に携わりました。福岡県立戸畑工業高等学校の中村孝文先生にお話をうかがいました。

― この競技を始められたきっかけを教えてください

「マイコンカーを製作するには、マシンの設計・加工技術・走行させることによって調整やプログラミングの技術だけではなく制御についても学習しなければなりません。工業高校で学ばなければならない多くのことが網羅されています。その活動を通してPDCAサイクル*を習得することができるのでは?と考えたからです。」

* PDCAサイクル:Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をとった業務の効率化を目指す方法の一つ。計画から改善までを一つのサイクルとして行う。

― 部活動の中で苦労されたことはありますか

「部活に入ってくる生徒は、色々な学科(機械科・電気科・情報技術科)に所属しているため、放課後の活動時間にそれぞれの学科独自の資格試験等があり、なかなかマイコンカーについての話ができなかった事や、電気科・情報技術科の生徒に加工機の使い方を教える事でした。」

― この大会で印象の残った点はどんなところでしょうか

「今回の全国大会では、私が大会運営委員、本校の部員が運営補助スタッフとして働いていたので、マイコンカーやその他の機材搬入搬出などすべて大会出場生徒が行わないといけなかったので、どうなることかと思いましたが、出場した2名(2年生と3年生)が協力し合って、ベストを尽くしていたところです。」

― 競技に参加しながら、大会運営のタスクもこなすのは大変でしたね。お疲れさまでした。
Basic Classでは4位入賞おめでとうございます。 (Basic Classは基板、サーボ、電池の本数などが規定で定められており、限定された条件の下でタイムを競う部門のため、maxonのモータはお使いいただけませんが)Advance Class出場のマシンではmaxonのモータを採用いただいているとうかがいましたが…。

「モータは、タイヤ駆動用モータに大会実行委員会指定のモータ(マブチのRC-260RA18130)を4個、操舵用モータにmaxon RE-max21 221010を1個使用しています。コントローラは自作です。」

― maxon製品をご採用いただいた理由をお聞かせください

「大会に参加し始めた際に、上位入賞校が使用していたものを参考にさせていただきました。」

― それ以来、お使いいただけているんですね。有難うございます。
実際にお使いいただいて如何でしょうか

「軽量でコンパクトなので、フレームを設計する際にもあまり制約がなくて良いです。」

― maxonへのご要望などございますか

「現在も行っていただいておりますが、スクールサポートを継続していただきたいことと、RE-max21シリーズの再販です。また、RE16+GP16Aも使用したことがありますが、走らせているとGP16Aの出力シャフトのガタが大きくなる時があるので、強化してほしいです。」

― 学校サポート(スクールサポート)キャンペーンおよび官学割引はこれからも継続していく予定です。学校サポートキャンぺーンは、1年に一度、ラインナップの見直しを行っているので、ご要望が多い製品については加える可能性もあり、ご意見ご要望をいただければ幸いです。

RE-max21の再販については、残念ながら廃盤傾向を変えることはできませんが、(2020年6月現在)まだ供給ができているので、ご要望の際には、当社まで型番を指定の上、供給についてご確認ください。

シャフト強化に関しては、現状、ご要望を満たすことが難しいです。ただ、機会があれば本社の開発部門に、こういったご要望がある事を伝えていきますので、これからもぜひ、ご意見をお寄せください。

― 今回の大会を通じて、何か変化などございましたか

「今回全国大会が地元北九州市で行われたことで、全国大会に出場できなかった1年生部員(現2年生)が、大会を見ることによってさらにやる気を出してくれたことです。

次回の大会では、Advanced Classで決勝トーナメントに残ることを目標に生徒とともに頑張りたいと思います。そして、1日でも早くコロナが収束して通常の部活動ができるようになり、大会が行えるようになることを願っております。」

全国大会を間近で体感できたのは、地元開催ならではですね。この大会での見聞したことを礎に次回大会でのますますのご活躍を楽しみにしています。どうも有難うございました。