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コラム

スイスの中心で

スイスの山々

スイスと言って心に思い浮かべるのはまず雄大な山々、そしてチーズや放牧された牛たちのことでしょうか。けれど、実際にはそれよりもっとたくさんの素晴らしいものがこの国にはあります。
中央ヨーロッパに位置するスイスの国土は41,285平方キロメートル(15,940平方マイル)を有し、そのうち、生産的な地域(すなわち湖、川、人の手の入っていないエリアを除いた地域)は、30,753平方キロメートル(11,870平方マイル)になります。東西の最大幅は350km(217マイル)、南北の最大幅は220キロメーター(137マイル)に及びます。

地理学的に地域を分けると、ジュラ山脈、中部平原およびアルプス山脈がスイスを形成しています。

スイスの人口は約875万人、外国人は人口の約25パーセントを占めます。

多言語国家
スイスはヨーロッパの主言語3つ(ドイツ語、フランス語、イタリア語)をそれぞれ日常使用する地域に分かれているという非常に特異な国です。また、人口の0.5%のみが使うロマンシュ語は口語であり書記言語ではありません。

言葉の繋がりはスイス国内のそれぞれの他言語圏同志の繋がりより、大きな隣人(他国同言語)との言語や文化の繋がりを深いものにしています。例えば、仏語圏であるジュネーブに住むスイス人にとっては、ドイツ語圏であるベルンに住むスイス人よりもパリのフランス人と話をする方が簡単ということです。

言語によって分けられるそれぞれの地域は異なるものを食べて、異なる伝統および異なる習慣を持っています。現在の他言語圏同士が共有する歴史をひもとくには約2世紀もの時間を遡らなくてはなりません。

スイス人たち自身、時々、なぜ、自分たちが異なる習慣を持ちながら、同じパスポートを持ち、スイスという国を形成しているのか戸惑うことがあります。それでも、スイス人たちは多言語地域が集まって一つの国を形成してゆきたいと言います。「均一」ではなく「単一」国家であることがこの国の姿勢なのです。

水源の宝庫
スイスは、実に、ヨーロッパの真水のストックの6パーセントを保有しています。

ライン川、ローヌ川およびイン川はそれぞれ北海、地中海、黒海へと流れ込みますが、水源はスイスです。

シャフハウゼンの数キロメートル下流に位置するライン滝はヨーロッパ最大の滝で、幅150m(450フィート)、高さ23m(75.4フィート)に及びます。

さらに、スイスには1,500以上の湖があります。最も大きな2つの湖、ジュネーブ湖とコンスタンス湖は国境に位置します。ジュネーブ湖はフランス、コンスタンス湖はドイツとオーストリアにまたがります。ローヌ川に繋がるジュネーブ湖は中央ヨーロッパで最大の淡水湖です。
スイス国内に位置する最も大きな湖は、218.4平方キロメートル(84.3平方マイル)を誇るヌーシャテル湖、そして恐らく、最もよく知られている湖は、スイス中部(113.7平方キロメートル/44平方マイル)のルツェルン湖です。

オプワルデン州におけるインターエレクトリックス社の設立
Switzerlandスイスのザクセルンにあるmaxon本社も湖のすぐ近くに位置します。そのザルネン湖は、高い山脈に囲まれた、いくつもの氷河から水が流れつく美しい湖です。maxon本社からはいつでも美しい景色を見ることができるのです。

maxonは半世紀以上の歴史を誇ります。革新と高品質がmaxon創業以来の会社の駆動力です。その歴史はスイス中部の絵画のように美しいオプワルデン州で始まりました。

1961年12月5日、インターエレクトリックス (今日のmaxon本社)は、 フランクフルトに本社を置く電気シェーバーメーカー、ブラウン(BRAUN)の生産工場としてザルネン町役場の会議室で設立されました。
インターエレクトリックスが、その生産拠点をザルネン湖周辺に選んだのは、1950年代の終わり、スイスの通産労働省が、ブラウンの生産拠点をスイスに置かなければ、スイスにある流通センターへのドイツ人労働者の就労ビザを取り消すと圧力をかけたからでした。オプワルデン州での創業はその要望に応えるもので、アーウィンおよびアーチュアのブラウン兄弟が1961年にブラウンの生産工場としてインターエレクトリックス社を設立しました。ザクセルンに工場を建築した後、インターエレクトリックスはブラウンの電気シェーバーのための剃刀を生産し始めました。その時の従業員数はわずか17人。

会社の技術的な基盤は電気版術(ガルバニックプラスティ)と呼ばれる技術的なプロセスそして電気鋳造法でした。すぐに、電気部品の開発部門がザクセルンに設置されました。

1967年、ブラウンはアメリカの会社ジレットに売却されました。
オプワルデン州の企業運営のスペシャリストは1999年にインターエレクトリックスを再建しました。これにより、インターエレクトリックスはmaxonへと社名を変更し、今や、世界的にmaxonグループとして知られるようになりました。

現在、maxonの従業員は世界で3,200人を超え、42か国の販売会社はその国々できめ細かい顧客サービスを保証しています。maxonは、生産拠点を本社のあるスイス、ドイツ、ハンガリー、韓国、米国、フランス、オランダ、中国に持つようになりました。また、2018年にはギアードモータメーカの英国Parvalux社がグループの一員となりました。Parvalux社の工場も英国にあります。

(HASH)