5.ステップ3 : ドライブの機構設計(8)
焼結スリーブベアリング | ボールベアリング | |
動作モード | ― 連続動作 | ― 全動作方式に適合 ― 特にスタート/ストップ動作と低速用途 |
スピード レンジ | ― 約500 rpmより上が理想的 (流体潤滑剤使用可能範囲) ― 特殊材料を組み合わせ ― 低速でも潤滑剤を使用 |
― 約1,0000 rpm以下 ― 特殊ケースでは 10,0000 rpm以上 |
ラジアル/スラスト荷重 | ― 低ベアリング負荷のみ | ― 高負荷 プリロードボールベアリング ― 軸方向負荷はプリロード値以下 |
追加動作 判断基準 | ― 直径約30mm以下の小型DC モータ、スパーギアヘッドが典型的 ― 回転負荷には不適当 ― 真空用途には不適当(ガス放出) ― 低温用途(<-20°C)には不適当 |
― 直径が約10mmより大きい DCモータ、プラネタリギアヘツドが典型的 プリロードボールベアリング ― ブラシレスDCモータが典型的 ― 非常に長い製品寿命、なめらかな動作 |
ベアリングのがた | ― 軸方向:一般的には 0.05 … 0.15 mm ― ラジアル方向:一般的には0.014 mm |
― 軸方向:一般的には 0.05 … 0.15 mm (プリロードない場合、軸方向の挙動なし) ― ラジアル方向:一般的には 0.025 mm |
摩擦係数 | ― 0.001 … 0.01(流体潤滑剤) | ― 0.001 … 0.1 |
潤滑 | ― 高速でのみ流体潤滑剤 ― 軸ベアリング材料が非常に重要、焼結ベアリングのポアサイズ、動作温度での潤滑材の粘性が非常に重要 ― 特殊例:セラミック軸を持つ焼結鉄ベアリング、高いラジアル荷重と長い製品寿命の実現 |
― 標準的な潤滑の温度範囲: 一般的には -20 … 100 °C ― 動作温度が非常に高いか低い場合、特別の潤滑剤の使用が可能 ― 密閉が可能(ただし摩擦増加、短製品寿命化、速度限界低下) |
コスト | 廉価 | 比較的高価 |
表 5.2:焼結スリーブベアリングとボールベアリングの性能比較