コラム:力とトルクの決定する上でのヒント
最も容易な例では、力とトルクは単純な測定法、例えばバネばかりを使用することによって求めることができます。
前もって摩擦力を算出することは多くの場合必要です。その目的のため、ころがり摩擦と滑り摩擦、摩擦係数が用いられます。代表値は、標準値の表(例えば 表4.3)に見られます。
理論的には、負荷を移動させることのできるモータは全て、トルクの決定に使うことができ、それはモータ電流を測定することで実現できます。トルク値は、モータの既知のトルク定数KMを用い、無負荷電流IOを考慮して算出します。
M = KM · ( I − Io )
電流とトルクが厳密に比例するベル型アーマチャモータの特性では、この算出は特に容易です。トルク定数が既知であり、ドライブに取り付ける十分強力なDCモータの電流の測定が、この計算に含まれます。こうして、トルクに影響を与える要因は全て考慮します。さらにこの算出法の有利な点は、動作サイクル中に全ての負荷特性を記録する能力があることです。これは、ストレージ型オシロスコープによって電流値を測定することによって実現可能です。蓄積されたデータは、ドライブの設計で次回最適化する際に利用可能です。
適正な機器を使い、モータで直接計測することは重要です。パルス幅変調を用いる場合、電流の平均値を測定することによってトルクを決定しなければなりません。(注:モータの温度負荷を決定する目的電流を測定する場合、幾何学的平均値に対応する実効値(rms)を計測しなければなりません)ブラシレスモータの場合、3相を同時に起動するため、計測はさらに複雑になります。矩形波整流と正弦波整流の識別も必要です。したがって、多くのコントローラ(例えばマクソンDES)では電流を監視する出力を備えており、電流値を十分な精度で出力できます。デジタルコントローラ(例えばマクソンEPOS)では、対応する電流値をデジタルで読み出し、記憶させることができます。