4.ステップ2:負荷の動作(1)
このステップの目的は、負荷を動作させる上で重要な要件を定義することです。出力(トルク)や速度(回転数)はどの程度の大きさでしょうか?それらは、どれだけの時間、適用しなければならないのでしょうか?要求される制御精度はどの程度でしょうか?
直線(平行移動)運動と回転運動は基本的に異なります。直線運動は、出力Fと速度vで記述され、回転運動は、トルクMと回転数nで記述されます。説明を単純化するため、この章の大部分は、明確に直線運動の場合に関連させます。表4.1は、これらのデータを回転運動に適用する場合、そのタスクを単純化するためにあります。
4.1 動作ポイント
動作ポイントは、それぞれ動作させる上でドライブに必要な、出力と速度(F,v)の値のセット、あるいは、トルクと回転数(M,n)の値のセットです。2つの値の積は、それぞれの動作ポイントでの機械的な出力と等価です。
標準的な代表例
協調システムを利用し、y軸を速度(回転数)に、x軸を出力(トルク)にして、動作ポイントを図示しましょう。多くの場合、絶対値を使用し、回転方向は無視します。図4.2の下部は、動作ポイントの代表例です。
4.2 速度、角速度、回転数
特定の用途で求められる速度は、一般には問題にはなりません。なぜなら、負荷(例えばコンベヤベルト)がいかに早く動かなければならないか、あるいは動作がどれだけの時間内に完了しなければならないか、を決める細かい仕様があるからです。さらに詳細に計算を進める上で重要な値は、最大要求速度vmaxそして速度変化を発生させる加速時間Δtです。これらの値は動作特性を使用して決定されます。定速連続動作の場合であっても、起動フェーズがどれだけの時間継続でき、それを実現するためにどれだけの起動トルクが必要かを考慮する必要があります。